バイトの話 2
自称家庭教師が辞めてから
心なしか以前より室温が高めの店内。
しばらくが経ち新メンバーが加入した。
店のオーナーの元上司という
推定50歳のどこにでもいそうな
小柄なおじさんという感じの人である。
どういう人が来るのだろう。と
あらかじめリサーチしていた私は
誰に聞いても、
普通のおじさんだよ。
と言われたことを思い出し
その意味を理解しながら挨拶を交わした。
初日このおじさんは
スラックスにワイシャツをインして、
そしてジャケットを羽織って登場した。
深夜0時にハイクオリティである。
意識レベルが尋常じゃない。
背景に21時の新橋の街並みが
霞むくらいの格好だ。
翌週も、翌々週も
彼は同じ格好で登場した。
風呂上がり、すっぴんで
来ている私とのレベルの差が
露わになった。
しかし、
天パなのかなんなのか
天パが伸びすぎてるのかなんなのか
髪はとんでもなくボサボサだ。
そんな感じ。